浅舞絞りとあやめまつり
季節柄、草むしりをしたり花の手入れをしたりと、なにかと庭に出て作業する時間も多くなってまいりました。それは良いのですが、どうにも虫にさされることが増えてしまい閉口してしまいます。このようなことを口にしたところ、和尚さん、それなら「浅舞絞り」を使ってはどうかと、とある檀家さんから勧められました。
「浅舞絞り」とは浅舞に伝わる伝統的な絞り技法の「藍染め」です。その起源は「三浦絞り」にあるらしく、天保11年には染屋の許可印判をえたという記録があり、すくなくともその頃には流通していたようです。時間的になかなか店舗までいけないのですが、ちょうどよいことに、浅舞の「あやめまつり」に出店しますよとのことです。
藍染めは防虫効果が高いといわれており、虫よけにもなります。大切な衣類は、藍の風呂敷で包んでおけば虫食いがないというくらい。木綿の藍染めですから、それを手ぬぐいにして首にまくなり頭に被るなりすれば虫もよってこないであろうというわけです。さっそくもとめてまいりました。 手前の丸模様が「からまつ絞り」真ん中がひし形に囲まれているのが「七宝絞り」というそうです。なんだか、普段使いにはもったいない気もしますが、使ってこその道具の価値でありますので、丁寧に使わせていただくことにいたします。
浅舞絞りは、「浅舞絞り藍染め保存会」が古い作品の保存などの活動をおこないながら、技法の伝承につとめておられます。普段は、浅舞の地域局に店舗があり、月・水・金の午前9:00から12:00まで営業されているようです。
さて、あやめまつりでは「80種3万株50万本のハナショウブ」が咲くそうです。平日の夕方ということもあり、人の姿は少なめ。大型バスでいらしたお客さんたちもすでにお帰りのようです。写真はあえて人を写さずに撮ったものです。
ふと目についたのが、ご自由にどうぞと置いてあったカセットテープ。「花のふるさと」「あやめ音頭」と2曲入りのものです。いまのところ再生できてはいないのですが、地元の方でご存知の方がきっといらっしゃるでしょう。踊りを踊るご婦人方の写真をみながら、ふと盆踊りにもいいのかななどという考えが頭をよぎったことでありました。