法華塔のズレを補修いたしました

龍泉寺中門を通り過ぎますと左手に古い法華塔がございます。

菅江真澄の『雪出羽道』平鹿郡浅舞には「八幡宮。寛(マゝ)年中、古八幡の社より此地にうつし奉りし也。享保のころ此處に家二家ありて二ツ家と云ひし處なり。此隣地に龍泉寺の閑居仏刹ありし。大なる石の法篋印塔ありし。此塔、明和のころ龍泉寺へうつして其寺にあり。塔のありし跡は土取リ穴となれり」と記載されており、龍泉寺17世良仙大和尚或いは18世極光大和尚の頃に移転されたものと推察されます。

さて、この法華塔。経年の雪などによる被害が徐々に積みあがっていたのでしょうが、本年3月17日に震度5程度の揺れがあり(福島県沖地震)、それにより大きなズレができてしまいました。
さいわいなことに本年8月5日、以前より安定した状態に補修を終えることができました。
今後、同程度の揺れや風雪害にも耐えうる状態になりましたことは、仏塔をお守りし次代に引き継いでゆく身として実に喜ばしく思います。

以上、ご報告申し上げます。