龍泉寺には、お寺で一緒に暮らしていた動物たちやお寺の境内でなくなった動物たちのお墓があります。歴住墓と寺族墓のちょうど真ん中、手をあわせやすい場所にあります。わたくしどもとまったく同じというものではありませんが、彼ら動物の死に際しましても動物のお葬儀を執行し、お塔婆をたてお墓に埋葬いたしております。

動物であっても、可愛がり愛する気持ちが人間へのものと違うというわけではないのでありますから、死後安らかであってほしい、という願いがあることは自然なことであります。

龍泉寺における動物のご供養

まずお葬儀を執行いたします。お葬儀は原則として、本堂の向拝(つまり本堂の外)にて南面(お釈迦さまを背にした方向)で行います。
本来、動物は家の外にいるものです。龍泉寺の動物葬儀は、境内地でなくなった動物を含むため、鳥類、とくに小鳥が多いのですが、彼らは本来外を飛び回る動物です。また、たとえば龍泉寺の寺族さんたちがかわいがっていた金魚やカメは本来水場に棲息していたわけですから、彼らの本来のありようにのっとりまして外でのお葬儀となります。ただし三帰はお授けいたしますので、お葬儀を執行いたしますわたくしはお釈迦さまを背負ってまっすぐにお授けしないといけない。なので、ただ外なのではなく本堂のすぐ外になるわけです。

動物のお葬儀では戒名はお付けいたしません。ご供養にあたりましては、動物たち、つまりペットや家畜のそれぞれのお名前でご供養なさってください。龍泉寺ではお寺でなくなった動物以外の火葬、埋葬はおこなっておりませんが、いずれかの場所で動物の遺骨を埋葬なされる場合、お塔婆はおたていたします。

動物のお葬儀を望まれます場合、あらかじめ日時をお問い合わせいただきまして、当日には、お線香・ろうそく、お花やお供物をお持ちください。お布施につきましては、龍泉寺の場合、1万円から2万円という額が一般的なようですので目安になさってください。