三時より得度式と毎年恒例の○○○○が執り行われます。得度式、○○○○それぞれ三十分程。計約一時間を予定しています。お手洗いを利用される方は今がお勧めです。

これより行われます得度式の「得度」とは、正式な作法を通して、僧侶に相応しい姿となることによって、仏のみ教えを信じ、仏の徳を身に具えることを意味します。「得度」を受ける方を「発心の人」と呼びます。これは、「仏道への志」を発した人という意味です。この度、こちら○○寺方丈様の長男○○君が「発心の人」となり、近隣のお寺様始め、お檀家様の前で「仏道への志」を示す儀式となります。参列の皆様は和尚さんの卵が産まれる瞬間に立ち会って頂くことになります。法要中はどうか私語を慎んで、温かいまなざしで見守って頂きたいと思います。

(殿鐘三会・大衆上殿)

(本師上殿)

これより○○君にとって仏道修行の師となる本師 ○○町○○ ○○寺方丈様が入ってまいります。○○寺方丈様は○○寺住職様がこちらへ来る御縁を取り持ってくださった方でもあります。皆様合掌にてお迎えください。お直り下さい。

(普同三拝)

これより御本尊様へ御挨拶の御拝をなされます。皆様座ったまま本師様に合わせて三度合掌・低頭をお願い致します。お直り下さい。

(本師洒水)

本師様は清らかな水を注いで、この場所を得度式に相応しい道場へと変換いたします。

(発心人入堂)

これより、この度得度を受ける○○君が介添え役の和尚さんに連れられ入って参ります。

(発心人礼拝)

始めに御本尊様へ三度礼拝なさいます。

(発心人本師へ礼拝)

次に、本日の得度式において師匠となって頂く○○寺方丈様へ香をたき三度礼拝致します。

(奉請)

本師様は仏様、仏様の教え、この場に居合わせる皆様を含む教えを伝える僧である仏法僧に対しこの式を見守って頂くようにとお唱えいたします。

(十仏名)

皆様合掌をお願い致します。お直り下さい。

(発心人父母の前にて三拝)

これより○○君はご両親の前に至り三度御拝をなさいます。この身を授けここまで育てて頂いた御恩と仏道へ進むことを認めて下さった事への感謝の御拝です。(御詠歌?)

(剃髪)

発心人の髪を剃る儀式です。

(授直裰)

衣を授けられ、身にまといます。○○君は○○小学校○年生。普段は○○を頑張っていて、将来はお父さんのような和尚さんになりたいそうです。衣を身につけると本師様は少しだけ残しておいた髪の毛を本当に剃って良いか○○君に確認します。ここにおいて○○君は心変わりしていないか、決心が揺らいでいないかを問われます。

(安名)

元気に決意表明した○○君には、僧侶として改めて○○という名前が与えられます。

(授坐具衣鉢)

坐具が授けられます。坐具とは御拝をする際や坐る際に下に敷く敷物です。

五条衣が授けられます。これは首から掛ける御袈裟で、今の時代衣屋さんから購入することが一般的ですが、この五条衣はお母さんが仏弟子になる息子のためにと一生懸命縫ったものです。

七条衣という御袈裟が授けられます。

最後に応量器という修行する際に使用する食器が授けられます。

僧侶としての身なりが整ったうえで、次に今まで生きて来た中で、数えられないほど犯してきた様々な罪を反省します。

(懺悔)

皆様合掌をお願い致します。

我昔所造諸悪業 皆由無始貪瞋痴 従身口意之所生 一切我今皆懺悔

お直り下さい。

(三帰戒)

仏法僧の三宝を心から信頼することを誓います。

(洒水)

本師様はご自身が受け継ぎ守ってきた仏法を水に変えて弟子である○○君の頭へ注ぎます。

皆様合掌をお願い致します。南無帰依仏~帰依僧竟 お直り下さい。

(三聚浄戒)

これより本師様は○○君に対し僧侶が守るべき戒めについて一つ一つ守るかどうかお聴きになられます。守る場合は「能く持つ」と答えます。○○君の答えを注意深くお聴き下さい。

(十重禁戒)

(血脈授与)

仏弟子になる事を決意した○○君へお釈迦様から正しく伝わってきた仏道の証明書である血脈が渡されます。

(普回向)

合掌をお願い致します。お直り下さい。

(処世界梵)

(普同三拝)

法要終了の御拝です。皆様も本師様に合わせて座ったまま合掌低頭をお願い致します。お直り下さい。

(本師退堂)

本師様退堂です。合掌にてお見送り下さい。お直り下さい。ここに新しい和尚様の卵が誕生いたしました。これから益々頑張ることでしょう。皆様温かい拍手をお願い致します。以上をもちまして得度式を終了致します。会場準備のため少しお時間をいただきます。お手洗いに行かれる方はこの時間をお使い下さい。

D.K